【考察記事】ペロリームキュウコン
アローラ!あぴと申します!
今回はサポートペロリーム+エースキュウコンの並びについての考察記事です。
キュウコンがエースとか何言ってんだ、と思う方もいるかもしれません。そんな方にこそこの記事を読んで頂いて、新たなキュウコンの可能性を知っていただければと思います。
さてところで、皆様はペロリームというポケモンとキュウコンというポケモンについて、どこまでご存知でしょうか?
本題の前に、この子達の基本情報を知っていただきましょう。
以下常体
1.ペロリームについて
(実は八重歯があるんですよね、かわいい)
【タイプ】フェアリー
…単タイプは統一だと敬遠されがちだが、フェアリータイプは弱点がメジャーとは言えず、役割次第では十分採用に値する。
【種族値】82-80-86-85-75-72(480)
…とても初代感あふれる種族値配分。素早さの72が絶妙で、かるわざ発動で最速S+1ジャローダや雨下の最速メガラグラージを抜くことが出来る。
【特性】
スイートベール
…眠らなくなる。に対する胞子の抑止力になるかと思いきや、全人類のスイートベールを知らないので普通に胞子を打ってくるので注意。
(夢)かるわざ
…といえばこの特性。腹太鼓+オボンでの全抜きエース型が一番メジャーか。
【攻撃技(主要なもののみ)】
じゃれつく、ドレインパンチ、どろぼう、がむしゃら、マジカルシャイン、ドレインキッス、かえんほうしゃ、サイコキネシス、10まんボルト、なみのり
…物理技は一致技+補完の取れるサブウェポンは最低限所有している程度。
反面特殊技は範囲が広く、のような初代ノーマル勢のような技範囲。ただしだいもんじ、かみなり等の大技は覚えない。
【変化技(主要なもののみ)】
わたほうし、コットンガード、ねがいごと、アロマセラピー、ひかりのかべ、めいそう、はらだいこ、あくび、ねばねばネット、マジックコート
…わたほうし、ねばねばネット等独特な補助技を覚える。なぜかリフレクターは覚えないので注意。
まとめるとは、「特出した能力値はなく、はらだいこ等でかるわざを活かした戦い方を主とする、一芸に秀でたポケモン」と言えるだろう。
2.アローラキュウコンについて
【タイプ】こおり・フェアリー
…フェアリー目線から見ると最悪レベルの複合タイプであり、攻撃面防御面共にお互いの悪いところを引き立てている。
【種族値】
73-67-75-81-100-109(505)
…素早さが高くと同速、あとは特防が少し高い程度で並の能力値。
【特性】
…5世代の永続天候のままであれば、霰を降らせてみがわり金縛りアンコール絶対零度、とか楽しかったであろう。
(夢)ゆきふらし
…タスキ頑丈を潰したり定数ダメージを稼いだりできる有用特性。ゆきふらし+オローラベールはの特権。
【攻撃技】
こおりのつぶて、イカサマ、アイアンテール、アクアテール、しねんのずつき、ふぶき、フリーズドライ、こおりのいぶき、こごえるかぜ、ぜったいれいど、ムーンフォース、サイコショック、あくのはどう、各種めざめるパワー
…物理技で有用なものはつぶてとイカサマ程度。特殊技は一致技の選択肢が多いがサブウェポンに乏しい。
【変化技】
ほえる、わるだくみ、オーロラベール、かなしばり、さいみんじゅつ、こうそくいどう、アンコール、いたみわけ、なりきり
…オーロラベールでのサポートに加え、ほえるアンコールの起点回避技も覚えるためサポート役としてよく採用される。一方でこうそくいどうやわるだくみ等、自身の決定力をあげる積み技も所有している。
まとめるとは「比較的高い素早さから後続のサポートを行うのに適したポケモン」と言えるだろう。
3.+の並びについて
さて以上を踏まえて、ここで以下のような技構成の2体の並びを提案したい。
【調整】最速、意地ランドの地震確定耐え、残りC
技自由枠候補(優先順)…みがわり、フリーズドライ、イカサマ、めざめるパワー地面、あくのはどう、オーロラベール
やりたいことは見ての通り。のねばねばネット+あくびで起点を作る→わるだくみコオリZで全抜きを狙う並びである。
そしてこの2体の並びはというポケモンの性質上、絶妙なシナジーを生み出すのである。
【+の強み】
①のタスキ+の初手選出誘導力とのシナジー
といえばオーロラベールによる壁展開が最スタンダードであり、それ故をワンパンできるポケモンを相手の初手に呼びやすい。そのためのタスキの発動機会が多く、「タスキで耐えてあくび→交換に合わせてネット設置やがむしゃら→かるわざで相手の上からもう1度行動」の動きがしやすくなる。の初手選出誘導力がなせる展開であると言えよう。
②あくび+わるだくみのシナジー
のような並びに代表されるように、あくび+エースの積み技は相性がいい。にみがわりを採用することによりあくびの入った相手の居座りにも交代にも対応することが出来る。みがわり連打で霰ダメを稼いで確定数をずらすのにも有用であるため、貴重な技スペースを割いてでも採用したい。
③がむしゃら+あられのシナジー
突破困難な相手をがむしゃら+霰ダメで突破することが出来る。がむしゃら+先制技と異なり自身が行動できるため、わるだくみやみがわりでアドをとることが出来る。
④の火力がナメられる
の特攻種族値は81とお世辞にも高いとは言えず、あくびで寝た相手の前でわるだくみを積んでもナメられて居座られることが多い。
さて、ここでC+2のふぶきZのダメージ計算を記しておく。
H252…111~130%(補正ありHD252は81~96%)
H252…110~130%(補正ありHD252は79~94%)
H252…105~125%(補正ありHD252は78~93%)
特化されると落とせないものの、実際は霰ダメで確定圏内に入ることがほとんどであった。C+2ふぶきもバカにならない火力がでるため、あられダメージと合わせて十分エースとしての活躍が期待出来る。
ここで、2018年5月現在のPGL使用率ランキング上位のポケモンと、ネットなしC+2の有利不利関係を見てみよう。(ふぶきフリドラわるだくみみがわり@コオリZとする)
有利:
不利:
相手の型次第:
実際わるだくみ出来るかはともかく、おおよそこのような有利不利関係となる。
ではここででネットを撒いてある際の、C+2の有利不利関係を確認してみよう。
有利:
不利:
相手の型次第:
がねばねばネットにかかった際、有利不利が変わるポケモンである。(フェアリー統一に出てくるは打ち分けできる型がほとんどであるため、スカーフを考慮せず有利とした。)
なかでも重要なのがであり、本来これらのポケモンはで対面から勝つかトリルを絡めて処理する必要があった。それをターンに依存せず安定して処理出来るようになるのは大きな利点であろう。
そしてもう1つ重要なのが、は「ネットにかからない浮いているポケモンに有利である」という点である。例えば@エスパーZも同じようにエースとして動くことが出来るが、やに上をとられており、上から殴られて落とされる可能性がある。はこれらの浮いている上位ポケモンの上から、コオリZで処理することが出来るのである。
⑥見えないアンコールの存在
Z技を打つ際にもっとも警戒しなければならないのが、相手の「まもる」にすかされることである。しかしの場合、下手な補助技をするとS109からの「アンコール」でさらに起点にされる可能性がある。そのためまもるでZ技をすかされづらく、安定して一貫性の高いコオリZを叩き込むことが出来る。
⑦オーロラベールの存在
何度も述べるが、といえばオーロラベール展開であり、相手からすればベールを展開されるのは極力避けたいところである。
何がいいたいかというと、「オーロラベール読みでものすごくを後投げされる」のである。カバはふきとばしさえなければみがわりわるだくみの起点であり、さらにを倒すことで裏の物理エースの一貫を作ることも出来る。
以上7点が、+の並びの強みである。
【+の弱み】
①初手挑発に弱い
上からをワンパンするだけでなく、の上から挑発等もオーロラベール展開の阻害手段として有用である。そしてマイナーである宿命として、に対する「よくわからんからとりあえず挑発」がしばしばおこるのである。その後10万ボルトを打ってくれる相手であれば下からがむしゃら→攻撃で最低限の仕事は出来るが、他の補助技でタスキがむしゃらまでばれてしまうと目も当てられない展開となってしまう。
②鋼に弱い
氷が等倍でない鋼は、でがむしゃらをいれないとではどうしようもない。加えてはバレットパンチで余裕の確定1発なので、対鋼枠を用意する必要がある。
③みがわりに弱い
当然あくびをすかされると起点が作れないので、みがわりはストレートに刺さる。幸いフェアリー統一は音技が豊富なので、音技使いを忍ばせるかみがわりに合わせてを出し、アンコールを匂わせる等のプレイングも必要になってくる。
4.相性のいいフェアリーポケモン
…ネットの影響を受けず上から高火力鋼技を押し付けてくるメタグロスに対して、比較的対等に渡り合える。等も考えると、防御に厚く振った個体を採用したい。
…かるわざ発動後のが先制技で倒されるのを、フィールドを展開しておくことによって阻害することが出来る。初手で投げて適当に暴れるもよし、ネット設置後にエースとして運用しても活躍が見込めるだろう。
…がネットだけ設置して倒されてしまったとき(のヘド爆で毒を引く等)、場に残ったより速い相手に対面から勝てるポケモン。相手が引いたらが通せるようになり、居座ったら処理した上で後続に負担をかけることが出来る。
…言うまでもなく、ネットを踏ませて上からエアスラッシュを打つだけで強い。絡みのサイクルをわるだくみ+3ウェポンで崩壊させることも出来る。
…の勝てない鋼や炎をアシレーヌZで吹き飛ばすことが出来るため、裏選出として強力なポケモン。みがわりによるあくび展開対策を、うたかたのアリアで対策可能な点も高評価。
…同様、みがわりに対して強く出られる。耐久に振れば大抵の等倍技を耐えるので、行動回数を稼ぎながら上から高火力を押し付けていける。
…瞑想や鉄壁で要塞化が可能。このポケモンを採用する際にはにオーロラベールも選択肢に入る。
5.最後に
ペロリーム+キュウコンの並びについての考察、いかがだったでしょうか。キュウコンの新たな可能性を皆様に知っていただけたなら幸いです。
ウルトラサンムーンS9でこの並びを使用し1899まで行くことが出来たので、十分ポテンシャルを秘めた構築であると思います。取り巻きを含めてまだまだ考察の余地があるので、ぜひ皆様も使用して感想をいただけるとうれしいです。
それではここまで読んでいただきありがとうございました。